2009年 04月 26日
3年ぶりになるのかな |
3年ぶりにJARTのメンバーに会った。JARTとは私の前勤務地を拠点にしながら活動した前衛美術集団である。
今回改めて彼らの年齢を聞いて驚いた。当時彼らは高校生であったが、私は十分大人として厳しく対応していたが、なんと現在まだ30歳にも届いていない。今思えば対応は少しキツかったかとは思うが、そんな付き合い方をした学生の方が顔を出してくれる。不思議なものだ。
日頃気になることのひとつにこんなことがある。教育領域に限ったことではないが、児童生徒の年齢に配慮してとか教育的配慮という言い方で、教員側が勝手に決めた年齢に対する能力の目安に従って、学生を一括りにしているのではないかということ。うっかりするとそれは、その教員のその年齢の時の能力であって、目の前の児童生徒はそれを勝っているということが十分あるということを想像する力と謙虚さが教員には必要である。たとえば難しい漢字も大いに低学年から使えば良いし、もしそれが分からなければ、それを本人の意思で質問したり調べたりする姿勢をむしろ教えていくべきである。仮に怒る場合も、テクニックとして怒るのではなく、一人の人間として「それは良くない」としっかり伝えることのどこに問題があるのだろう。曖昧でどっち付かずの指導(支援)ほど、教育という単語を薄っぺらにしてしまう行為はないのでは・・。
いつの間にか彼らは素敵な方向に歩み出し、税理士事務所で働きながら、アートな気持ちや喜びで社会人を繋ぐNPOで活動していたり、インターシップで筑波大で講師をするような教員になっていた。話す事柄も拝金主義に汚されることなく、今の社会に欠けていることを的確に見出している。穏やかだが確実に社会に働きかけようと動き出している「パンダ世代」と称せられる彼らに、大いに期待したいところだ。
by osamk37
| 2009-04-26 21:17